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論文要旨

Uono, S., Sato, W., Kochiyama, T., Kubota, Y., Sawada, R., Yoshimura, S., & Toichi, M. (2017). Putamen volume is negatively correlated with the ability to recognize fearful facial expressions. Brain Topography, 30, 6, 774-784.

損傷例やfMRIを用いた先行研究からは大脳基底核が表情認識に重要な役割を果たすことが示唆される.本研究では構造MRIを用いて,大脳基底核やその他の深部構造体のどの領域が表情認識にとって重要であるかを検討するため,50名の参加者を対象として表情認識成績の個人差が灰白質体積に反映されている領域を探索した.解析の結果,大脳基底核のうち両側の被殻の体積が恐怖表情の認識成績と負の相関関係を持つことが示された.また両側の被殻の前方から後方までの広い範囲で局所の形状が恐怖表情の認識成績と関係することが示された.この結果は,被殻の体積から恐怖表情の認識成績が予測可能であることを示唆しており,被殻が担う認知・感情・運動に関連する機能が表情認識に重要な役割を果たすことが示唆される.


関連論文

Uono, S., Sato, W., Kochiyama, T., Kubota, Y., Sawada, R., Yoshimura, S., & Toichi, M. (2017). Neural substrates of the ability to recognize facial expressions: A voxel-based morphometry study. Social Cognitive and Affective Neuroscience, 12, 3, 487-495.  

 

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