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論文要旨

Uono, S., & Hietanen, J. K. (2015). Eye contact perception in the West and East: A cross-cultural study. PLoS ONE, 10, 2, e0118094.

自分に向けられた視線はコミュニケーションの開始を知らせるシグナルであり、子どもの社会認知発達を促進する重要な手がかりだと考えられている。視線に対する注意、アイコンタクトの頻度、表情の知覚に文化差がみられることから、本研究では、他者の視線が自分に向けられているという判断の文化差について検討した。西洋文化圏(フィンランド)および東洋文化圏(日本)に属する参加者を対象に実験をおこなった。

実験では、特定の感情を表出していないさまざまな視線方向の顔写真を呈示し、参加者に自分が見られているかどうかの判断を求めた。また、それぞれの顔写真に対する主観的感情および顔写真の人物のパーソナリティ特性や感情についての評価を求めた。日本人参加者では顔の人種によって見られているかどうかの判断に違いがなかったが、フィンランド人参加者は自人種の逸れた視線についてこちら見ているという判断が少なく、視線方向をより正確に識別していた。アイコンタクトの成立をより重視する西洋文化では視線方向の識別能力がより発達するが、その識別能力の向上は日常的に見ている自人種の顔の限られるという可能性が考えられる。また、自分を見ているという判断の頻度に影響する要因として、無表情から接近関連の感情(怒り・幸福など)を読み取るか、回避関連の感情(恐怖・悲しみ)を読み取るかという違いが影響する可能性が示唆された。次に、日本人参加者ではフィンランド人参加者と比べて無表情からさまざまな感情を読み取ることが示された。東洋文化圏では感情の表出を抑制する傾向が強いため、観察される表出よりも実際に存在する感情を強いものとして判断しているということが考えられる。これらの結果から、参加者の属する文化圏に存在するアイコンタクトや感情表出のルールが視線・表情の知覚に影響する可能性が示唆される。


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